よくある質問

よくある質問

•Q1.炭酸泉って何ですか?
•Q2. 日本には炭酸泉の温泉はありますか?
•Q3. 高濃度人工炭酸泉の高濃度とはどの程度で、どのように作るのでしょうか?
•Q4. 炭酸泉温浴の温度と時間は、真水の場合と異なりますか?
•Q5. 炭酸泉に毒性や副作用はありませんか?
•Q6. ガスが抜けやすいと言うことは、入る毎に炭酸泉を入れ替える必要があるのでしょうか?
•Q7. 溶存炭酸ガスの濃度ってどうやって測るのですか?
•Q8. 二酸化炭素は地球温暖化ガスでは?
•Q9. ラニングコストはどの位かかりますか?
•Q10. 自宅での炭酸泉温浴は温泉より優れていますか?
Q1.炭酸泉って何ですか?
A1.
CO2つまり二酸化炭素ガス=炭酸ガスが溶け込んだ水です。一部は電離してイオン化していますが、大部分はそのまま溶け込んでいます。pHはミネラルの種類と量によりますが、肌に優しい4.5~6の弱酸性〜中性です。砂糖と果汁抜きのサイダーを思い浮かべて結構です。疲れたときコーラやビールなどの炭酸飲料を飲むと体の内でホッとしますが、炭酸泉浴は体の外からリラックスをもたらします。炭酸泉の生理学的な作用は、局所的には皮膚から浸透した炭酸ガスが血管内皮細胞に一酸化窒素NO(自前の体内ニトロ)を産生させ、その強力な血管拡張作用で血流を劇的に増加させ、臓器や組織での酸素と炭酸ガス交換を促進する作用(ヘモグロビンのボーア効果)です。加えて中枢作用として、交感神経の抑制と副交感神経刺激によるストレス緩和作用です。このように医学的な治療効果がある温泉水を療養泉と言い、その泉質は主成分によって大きく9つに分類されています。単純泉(温度だけの基準で疑問あり)、炭酸水素塩泉、塩化物泉、硫酸塩泉、鉄泉、硫黄泉、酸性泉、放射能泉それに単純炭酸泉です。そのうち、公的温泉療養制度のあるドイツでは炭酸泉(特に『心臓の湯』と呼ばれる)、硫化水素泉、強食塩泉、放射能泉の4つが、保険医療の対象になっています。
Q2. 日本には炭酸泉の温泉はありますか?
A2.
残念ながら、世界有数の火山国で温泉大国の日本ですが、地下の圧力から解放され地上に湧出したときの源泉が60℃以上の場合、溶け込んだ炭酸ガスは急激に抜け出しますから、例え湧き出し口の源泉の温泉分析表にあったとしても、湯船に来る頃にはほとんど抜けてしまっています。1,000ppmを超える高濃度炭酸泉は泉温が25℃以下の炭酸鉱泉として散在し飲用されていますが、30℃を超える浴用に適し、浴槽でも高濃度炭酸泉は大分県の長湯温泉(ラムネ温泉館)、七里田温泉の下ん湯、筌ノ口(うけのくち)温泉の山里の湯、島根県の小屋原温泉、福島県の大塩温泉、北海道の五味温泉などわずかに知られるだけで、それ以外に実質的な高濃度炭酸泉はほとんどありません。しかも、高濃度炭酸泉は極めてデリケートです。溶存している炭酸ガスが撹拌や熱で容易に抜けてしまい、輸送や再加温には全く向かないため、多くの人にとって今まで手が届きませんでした。しかし、大半を占める高濃度炭酸冷鉱泉を加温する時、ガス抜けを最小限化する加温法(特許)が考案され、冷鉱泉の活用が可能になりました。
Q3. 高濃度人工炭酸泉の高濃度とはどの程度で、どのように作るのでしょうか?
A3.

遊離(=溶存)炭酸ガス濃度1,000ppmの炭酸泉
高濃度とは通常1,000ppm以上、つまり水1kg(リットル)あたり1g以上のCO2が溶け込んでおり、水温40℃ではほぼ飽和濃度に当たります。工場の低温・高圧の条件下では、ビール約3,000ppm、コーラ約5,000ppmなどの炭酸系の清涼飲料は、比較的簡単に炭酸を作れます。しかし、常圧で40℃程度の温水となると一変して溶けづらくなりますが、三菱レイヨンの開発した人工炭酸泉製造装置は、温水に炭酸ガスを80〜90%と効率よく溶け込ませ、一度装置を通過するだけで1,100~1,300ppmの過飽和状態まで作れます(ワンパス方式)。入浴するとヨーロッパでは『真珠の泡』と呼ばれる細かな炭酸ガスの泡が皮膚や体毛にびっしり付いて、それが心地良いのです。炭酸入浴剤による薬剤法では、1錠約30gで50~100ppm、仮に1箱20錠全部を入れたとしても溶け込む効率が悪いのでせいぜい800ppm程度(日ポリ化工データ)しか到達できません。
Q4. 炭酸泉温浴の温度と時間は、真水(さら湯)の場合と異なりますか?
A4.
炭酸泉温浴の適切な温度は、炭酸の効果で温感が2〜3℃上がるため、体への負担が少ない38~40℃のぬるめで、少し長めの15~30分間じっくり浸り、1日に1~2回が適切とされています。真水とのちがいは、このホームページの「炭酸泉温浴」ページをご覧下さい。注意すべき事は、入浴直前に250mℓ位のアルコールを含まない水分を摂るのは勿論、長めに入浴する際は途中でも水分補給することで、脱水による血液の濃縮に伴う血栓の形成を予防します。特に高齢者は喉の渇きの感覚がやや鈍っているので、習慣として入浴直前・途中に水分補給することを是非心がけたいものです。
Q5. 炭酸泉に毒性や副作用はありませんか?
A5.
呼気にも5%程度含まれ、高濃度で無い限り二酸化炭素自体には高い毒性はありません。ただし、締め切った浴室では、空気より重いため水面近いところのガス濃度が高くなることがあります。最低中毒濃度は2%と言われています。そのため入浴中の換気には留意する必要があります。また炭酸泉温浴は副交感神経を刺激しますので、消化管の運動が活発となり、下痢ぎみの人ではひどくなる傾向があるとされています。慢性閉塞性肺疾患で高炭酸ガス血症の方や皮膚から出血している場合も禁忌です。血圧調整など自律神経障害を伴う疾患(パーキンソン病、シャイドレガー症候群など)も注意が必要です。また、皮膚からの排泄作用が活発化するため、少数ですが、初めて炭酸泉に入浴した時、発疹が出る方がおります。その場合、足湯をするとか、慣れるまで入浴時間を次第に長くするなどの工夫が必要です。
Q6. ガスが抜けやすいと言うことは、入る毎に炭酸泉を入れ替える必要があるのでしょうか?
A6.
確かに、強くかき混ぜると二酸化炭素が容易に気化して抜けます。そのためジェットバスとは併用できません。しかし、抜け易いとは言え1時間で7%程度の低下です。また、湯温が下がった場合の追い炊きは、加熱部分で炭酸ガスが一気に気化するうえ、腐食の点でもガス湯沸かし器に好ましくないので、追い炊き禁止です。ですから、冷え易い冬場には一部蓋をしたり、湯面を包装用のバブルラップなどで覆うなどの工夫が必要でしょう。湯度と濃度が下がった場合、41~43℃のやや熱めの炭酸泉を新たに注ぎ足すことで対処します。
Q7. 溶存炭酸ガスの濃度ってどうやって測るのですか?
A7.
溶存=遊離炭酸ガス濃度の測定は鉱泉分析指針で決められた滴定法など種々ありますが、過少評価している場合が多いです。実際、より正確に測定するには、専用の二酸化炭素検知管(MRCO2)と正確な量の気体を検知管に吸い込む気体採取器を用います。50mℓの炭酸水をメスシリンダーで500mℓのペットボトルに取り、激しく振ってガスを気相に追い出し、正確に50mℓの気体を検知管に吸い込み、青紫色に発色した先端のメモリを読み取ることで測定できます。ガス抜けしやすいので、必ず現場で測定します。

炭酸ガス検知管で遊離炭酸ガス濃度の測定例(この場合1,200ppm)
Q8. 二酸化炭素は地球温暖化ガスでは?
A8.
確かに、二酸化炭素は現在進行中の地球温暖化に全部ではありませんが、ある程度の関与はあります。しかしながら、現在に流通している炭酸ガスやドライアイスは、石油生成過程や、製鉄所、発電所などから出る副産・排出ガスのごく一部を回収し、精製・液化してボンベに詰めて有効再利用されているものです。200ℓの家庭用浴槽で1回に使う炭酸ガスの量は250g程度です。ちなみに大人ひとりが安静時に出す炭酸ガスの排出量は1分間あたり250mℓで0.5gですから、8時間分です。灯油なら93mℓが燃えて、ガソリンなら車が1〜2km程度走って排出される炭酸ガス量に相当します。
Q9. ラニングコストはどの位かかりますか?
A9.
炭酸ガスはあらゆる市販ガスの中で最も安価と言われていますが、お客様に用意していただくことになるガスボンベのサイズ(7kgと30㎏)とガス販売店の地域差に依ります。離島を除く九州山口地域では、どこでも、福岡酸素株式会社からそれぞれ3,000円と6,000円(税別)で配送と接続のサービスが受けられます。7kgボンベは初めに買い取る場合が多いうえ、単位あたりもやや割高になりますが、30㎏ボンベならレンタルの場合が多く、200ℓの家庭用浴槽で60~70円程度です。この場合、ボンベの交換の目安はほぼ3月毎です。他に旧型シードルでは本体ブラシ・モーターの交換が必要ですが、その寿命の目安は2,000時間程度と言われていますので、仮に毎日30分間使ったとしても10年に1回程度です。新型シードルエコは、細かなゴミが大敵ですから、ストレーナーの清掃と中空糸膜モジュール上下逆転/交換が積算1,500時間もしくは、約5年毎に必要ですし、炭酸ガスの圧力調整器(数万円程度)は、機能と安全保証のため5年毎の交換が推奨されています。
Q10. 自宅での炭酸泉温浴は温泉より優れていますか?
A10.
ある意味でイエス、ある意味でノーです。自宅の炭酸泉温浴は毎日いつでも手軽に楽しむことが出来ますが、広く開放感のある浴場、非日常性の気分転換、豊かな環境や食事、社交などの独特な気候風土は、温泉地でなければ決して味わうことが出来ません。また、源泉かけ流しでは、温泉は還元状態ですが、循環温泉や家庭の水道水には殺菌のため塩素が入れられているため、温水は酸化状態です。両方の長所をうまく生かして家族全員の健康を維持・亢進したいものです。これから本格的に迎える高齢化社会で、この炭酸泉温浴が普及し末永く使われ、その結果として国民の健康増進に繋がれば、医療費・介護費用の軽減、高齢者の社会参加など社会的貢献は計り知れないものになる、と我々は大いに期待しているのです。また、高性能=高価格だった人工炭酸泉製造装置は、改良と低価格化が進み、シードルエコ(三菱レイヨンクリンスイの『カーボセラ・スタンダード』の姉妹機)など40万円台で設置できるようになり、普及に拍車がかかると思われます。